兼毛筆―初心者でも扱いやすい―

概要

 書道は初めてで右も左も分からない方で、どんな筆を使えばいいのか分からずお困りの方はいませんか。そんな方には柔毛筆と剛毛筆の中間的存在である兼毛筆がおすすめです。ここでは、そんな兼毛筆の特徴を紹介します。

兼毛筆

兼毛筆とは?

 兼毛筆けんもうひつは、柔毛と剛毛を組み合わせて作られた筆です。兼毫筆けんごうひつとも呼びます。同じ動物で異なる部位の毛を混ぜたものから、異なる動物の毛を混ぜたものまで幅広くあります。

 使われている動物の毛はほとんどが剛毛筆や柔毛筆と同じ種類のものです。ウマ、山羊、イタチなどの毛に鹿や栗鼠、貂などの毛を組み合わせて作られます。同じ動物の組み合わせでも使われている二種類の毛の比率や、筆のどの部分に使われているかによって様々な筆があります。

兼毛筆の特徴は?

 兼毛筆は、剛毛筆と柔毛筆の中間のような筆です。穂が硬すぎず、柔らかすぎないため、楷書体から草書体まで様々な書体に対応することができます。また墨の含みも良く、誰でも扱いやすい筆です。剛毛筆と柔毛筆のそれぞれの長所を生かした筆です。

 書道・習字の初心者の方が最初に使うべき筆がこの兼毛筆です。もちろん初心者でなくとも、一種類の筆で様々な書体を書き分けたい方にもおすすめです。