習字で「希」を書いてみよう！～楷書・行書・草書・隷書・篆書～

「楷書」で「希」の書き方をマスターしよう！

　楷書はみなさんが小学校などではじめに習う書体であり、書の基本です。履歴書や宛名書きなど正しくキレイな字“美文字”が求められる場でも使われている書体です。そんな楷書での「希」の書き方をまずは覚えましょう！

　「希」はスケールが大きく見えるようにはらいを長くするように意識して書きましょう。美しい文字に見せるポイントは４つ！

　1画目、2画目を小さく書くことより、文字の胴体の部分画より大きく見えます。できるだけ小さく書きましょう。

　文字は一点強調すると、メリハリができます。

　4画目を長くして、5画目以降(巾)をスリムに書くことがポイントになります。

　6画目の横線を細く、5画目の縦線より6画目の縦線を太くします。

　また、5～7画目の3本の縦線は全て真っすぐ、もしくは左右(5,6画目)をやや内向きに書きましょう。

　7画目を長くすると文字の背が高くなり、スタイリッシュに見えます。また、太さは5画目の縦線と同じくらいにすると、バランスが良くなります。

　これら4つのポイントを押さえて綺麗な「希」を書けるように練習してみましょう！

楷書での書き順を覚えよう

　「希」の書き順はこちらを参考にしてください。

「行書」で「希」の書き方をマスターしよう！

　行書は楷書を崩した書体で楷書よりも短時間で書けるという利点があります。

　手紙や走り書きでメモを取る時など、素早く書きたいときに使える書体です。

　など

　どちらも行書になるため、崩し方によって文字の雰囲気はガラリと変わります。

　今回は「希」をより速く書くコツをお伝えします。「希」を素早く書くためには、「点画を連続させる」ことがポイントです。

　5画目から7画目を繋げて書くと、文字が引き締まった印象になります。

行書での書き順を覚えよう

　「希」は通常7画ですが、今回は6画で書く時の書き順画像をご用意しました。

　始筆(起筆)は露鋒で軽く入ることで行書らしい柔らかみのある線が出ます。

　また、行書の流れをより出すために、5画目と6画目は繋げて書きました。

草書・隷書・篆書のお手本を見てみよう！

草書のお手本

　草書は画数が非常に少ないため、文字に余白を作りたいときに有効的な書風であります。

　比較的、草書には曲線が多いため、その曲線の膨らみ加減がどのくらいであるかにより、表現の多様性を生み出すことができます。

　また、点画を連続させることによってまとまりのある文字に魅せることができます。

草書で「希」を書くときのポイントは余白の広さを好みの広さにすることです。縦線が少ないため、できるだけ横線を短く書くことがポイントです。その結果、文字が縦長になり、かっこよく見えます。

隷書のお手本

　隷書は日本の紙幣で使われている書体です。お札を見てみると「日本銀行券」や「壱万円」といった文字が書かれていますよね。その書体が隷書です。

　他にもお店の看板やお菓子やお酒のパッケージなどにも使われているので、探してみると意外と身の回りで見つけることができる書体です。

　そんな隷書は一定の速さで書き進め線の強弱をなくすことと、水平に書くことがポイントです。

　隷書で「希」を書くときのポイントは、横平らに魅せるために縦線を短く、尚且つほとんど横線に近い内側よりの斜め線として書くことです。平たい印象にしましょう。

　そして、決して右上がりにならないようにしましょう。「希」は4画目が見せ場になるため、そこを長くすることがポイントです。

篆書のお手本

　篆書はパスポートや印鑑(印章)で使われている書体で、漢字の中で最も古い書体です。パスポートの表紙に独特な字形で「日本国旅券」と書かれていますよね。その書体が篆書です。篆書は縦長の字形が非常に多く、線の太さも均一にします。鋭い印象の書体であります。

　篆書で「希」を書くときのポイントは、全体的に文字を縦長に書くということです。1画目や2画目の斜めの線は、ほぼ縦線に近い書き方にすると、よりスマートに見えます。

　草書・隷書・篆書は、中国古典を学びながら、字形を覚えていきます。日本においては書道教室の先生が中国の古典を元にして臨書した作品をお手本にして学ぶことが多いです。