書道の段位や資格は履歴書に書いても大丈夫?経験を活かすには?
履歴書の資格欄に書道の段位は書かない
書道教室で認定される段位や師範(最高段位)などは各団体・教室によって基準が異なる民間資格です。所属する団体の中では師範免状を持っていると自身の書道教室を開講することができたり講師になることができたりと役立ちますが、公的な資格ではないため履歴書には記載しない方が良いです。
なぜなら、履歴書の資格欄に書ける「資格」とは、国家資格や公的資格など、その仕事に就くために必要な公に認められている資格を指しているからです。民間資格とは民間団体が独自の基準を設けて認定している資格のことをいい、公的資格とは民間資格の中で文字科学省などの各省庁や大臣からの認定(お墨付き)をもらっている資格のこといいます。
資格欄に書ける書道の資格はある
書道の段位は資格の欄に記載できないですが、書道にも資格の欄に書くことができる公的資格があります。それは「書写技能検定」です。書写技能検定は年に3回全国で開催される、文部科学省後援の試験です。
「毛筆書写技能検定」と「硬筆書写技能検定」に分かれており、それぞれ6級から1級までの検定試験が行われています。公に認定されている資格のため、合格すると就職や転職の際に履歴書の資格欄に記載するが可能です。
書写技能検定試験のことを履歴書に書くときは
硬筆の場合 | 令和(平成)〇年度 第〇回文部科学省後援硬筆書写技能検定〇級 合格 |
---|---|
毛筆の場合 | 令和(平成)〇年度 第〇回文部科学省後援毛筆書写技能検定〇級 合格 |
と書いてください。
すべて表示
こちらの試験は特定の大学や高校などでは、入試優遇制度を実施している他、級位に応じて増加単位としても認定されています。
「書写技能検定」を増加単位認定している高校では「硬筆書写技能検定2級」で「書道Ⅰ」の1単位が、「毛筆書写技能検定2級」で「書道Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」のいずれかで2単位が認められています。
また、最上位の1級合格者には、希望があれば指導者証が交付され、将来の書道教室開設等に役立てるこが可能です。
履歴書で書道の経験・スキルをアピールする方法
書道教室などで取得した段位は公的な資格ではないため資格欄には書けませんが、特技の欄で書道のスキルをアピールすることはできます。
趣味・特技として記載する
履歴書には、「免許・資格欄」とは別に、「趣味・特技欄」を設けてあるものが多いです。書道の段位や経験・スキルについて書く場合は、この「趣味・特技欄」に書くことをおすすめします。
採用担当者は、「趣味・特技欄」に書かれている内容から、応募者がどのようなことに興味関心を持ち、取り組んでいるのかを読み取っています。仕事と直接関係がない内容であっても、応募者との会話のきっかけとして使われることはあります。
長年書道を続けている方は、具体的な経験年数を書いておくとコツコツと努力を重ねて結果を残すことができる人物として好印象を与えることができます。
履歴書に書く「美文字」でアピールする
書道を通して身につけた美しい文字で書かれた履歴書はそれだけで十分面接官に好印象を与えることができます。
「書道が得意です」「字を綺麗に書けます」という言葉でのアピールに加えて、採用担当者が実際に目にする書類の字が綺麗に書かれていることで、ぐんと説得力が増します。履歴書の字は、第一に読みやすさを意識して書くようにしましょう。
字にはその人らしさが宿るため、誠実さや知的な印象、やさしい雰囲気など、自分の書く字が読み手にどのような印象を与えるのかも意識しておきたいものですね。