墨が衣類に付いた時の落とし方

概要

  墨や墨汁は一度ついてしまうと、普通に洗剤で洗ってもなかなか落とすことができません。特に服や絨毯に墨を付けてしまい、しぶとい汚れに手を焼いたという経験は誰しもあると思います。ここでは、ご家庭にある身近なものを使用した墨の落とし方についてご紹介します。

目次
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いろいろな墨や墨汁の落とし方

 墨の粒子はとても細かいので繊維の隙間に入り込んでしまうとただ洗っただけでは落ちませんし、漂白剤を用いてもシミは抜けません。クリーニングに出すという手もありますが、断られたり高額な料金を請求されたりする場合もあります。完全に汚れを落とすことは難しいのですが、対処法はいくつかあるのでぜひ試してみてください。

 ※使用する洗剤と素材の相性については十分注意してください。

歯磨き粉を使う

 歯磨き粉には研磨剤が含まれていることが多く、この成分が墨を落としてくれます。歯磨き粉と同じ性質を持つ粉末クレンザーでも可能です。やり方は水で濡らしたシミの部分に歯磨き粉を乗せて歯ブラシで擦るだけです。落ちにくいときは叩くように歯ブラシを動かします。

 乾ききる前のシミならば効果がありますが、墨が付着してから時間が経ちすぎた場合には効果が出にくいようです。

ご飯粒を使う

 墨が染み込んだ部分にひとつまみ程度のご飯粒を塗り込むように擦ります。ご飯が固い場合は少量の水を足して粘り気を出します。すると、お米が持つデンプンが染み込んだ墨の粒子を吸い出してくれます。米粒が黒くなったら流水で洗い流し、再びご飯粒を付けて揉み洗いします。何度か繰り返してシミが薄くなったら、仕上げに石鹸や中性洗剤で洗います。

 この方法はある程度墨が乾いていても使える方法です。また、お米の代わりにデンプン糊でも効果があります。

マジックリンを使う

 マジックリンを水で2~3倍ほどに薄めて汚れた部分に浸透させます。その後、固形の石鹸で汚れを揉み洗いします。流水に当てながら揉み洗いを繰り返せばシミが次第に薄くなっていきます。

 墨が付いてから早いうちに行えばかなり効果がある方法ですが、マジックリンを用いる際は換気をしたり手袋をつけたりするなどして、取り扱いには気を付けてください。

墨専用の洗剤を使う

 書道用品を扱う文具メーカーの中には墨の汚れを落とす専用の洗剤を取り扱っているものもあります。墨専用の商品というだけあり、かなり効果的です。

洗剤で落ちる墨汁を使う

 墨の落とし方ではなく事前対策になってしまいますが、同じく文具メーカーから販売されている洗剤で落ちる墨液を使用するという手もあります。洗剤を使って普通に洗うだけで簡単に墨の汚れが落ちます。この墨を使って書いた作品は裏打ちできないというデメリットはありますが、練習用に使用すれば汚れてしまった時も比較的楽に落とすことができます。

まとめ

 以上5つの方法を紹介しましたが、どの方法にも共通して言えることは、墨が付いたらすぐに洗うということです。時間が経つにつれて効果は薄れていきます。ですので、学校の授業で墨を付けてしまったという場合は、家に帰ってきてから急いでシミ抜きをしてもすでに落ちにくくなっている可能性があります。とはいっても、何もしないよりは試してみるだけでもかなり違います。どうせ落ちないなら…と諦めてしまう前に、ぜひ試してみてください。