剛毛筆―まとまりやすく力強い字に―

概要

 剛毛筆ごうもうひつは硬い毛を持つ動物の毛を用いて作られた筆です。その名の通り三種類の筆の中で最も穂が硬い筆です。穂全体が茶色や黒色のものがほとんどです。

剛毛筆

剛毛筆の特徴は?

 剛毛筆は穂が硬く弾力があり、力強い字を書くことができます。そのため、とめやはねなどがしっかりしており、角ばった書体(楷書など)を書くのに適しています。逆に柔らかい表現をする字には不向きとなります。

 以上の特徴から、小学生の書写の時間に使われている筆も馬の毛を用いた剛毛筆が多いようです。そのため、書道を始めたばかりの初心者でも十分に扱うことができる筆です。

 また剛毛筆は他の筆に比べると墨の含みが悪く、字がかすれやすくなります。かすれを残した字を書きたい時にも剛毛筆がおすすめです 。

どんな動物の毛が使われているの?

 素材となる代表的な動物はウマです。同じ剛毛筆でも使用される動物の毛によって異なる特徴を持ちます。主に剛毛筆に使われている動物と、特徴については以下の通りです。

ウマ 剛毛筆の中で最もポピュラーなもの。硬くて長いため、主に太筆に使用される。毛の部位によって特徴も異なる。天尾と呼ばれる尾の毛は太筆に使用され、比較的柔らかい胴の毛は上毛と呼ばれる穂の周囲の部分に使用される。
イタチ ウマよりも柔らかい。尾の毛のみ使用されるため希少。毛が細く短いため細筆に多く用いられる。かな筆に適する。
タヌキ 中国産のタヌキを用いた筆は毛が硬く太筆に使用される。日本産のタヌキを用いた筆は柔らかく細筆に使用される。中国産のタヌキの筆は黒く、日本産は白い。

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