習字で「悠」を書いてみよう！～楷書・行書・草書・隷書・篆書～

「楷書」で「悠」の書き方をマスターしよう！

　楷書はみなさんが小学校などではじめに習う書体であり、書の基本です。
履歴書や宛名書きなど正しくキレイな字“美文字”が求められる場でも使われている書体です。そんな楷書での「悠」の書き方をまずは覚えましょう！

　「悠」はまとまって見えるように、心を引き締めて書くことを意識して書きましょう。

　美しい文字に見せるポイントは4つ！

　1画目と2画目を合わせた長さより、3画目を短く書くことがポイントです。

　その結果、文字の中心部に余白ができて余裕のある印象になります。

　4画目を上の方に書くことにより、文字に立体感が出ます。思い切って上に配置してみましょう。

　心の中で1画目に該当する箇所です。左に流すことにより、文字のスケールを大きくすることができます。

　9画目の跳ね上げた延長線上を挟むように、10画目と11画目を配置しましょう。文字全体がまとまった印象になります。

　これらのポイントを押さえて綺麗な「悠」を書けるように練習してみましょう！

楷書での書き順を覚えよう

　「悠」の書き順はこちらを参考にしてください。

「行書」で「悠」の書き方をマスターしよう！

　行書は楷書を崩した書体で楷書よりも短時間で書けるという利点があります。

　手紙や走り書きでメモを取る時など、素早く書きたいときに使える書体です。

　など

　「はらい」が「とめ」に変わっただけのほぼ楷書と同じものも、複数省略して書いた草書に近いものもどちらも行書になるため、崩し方によって文字の雰囲気はガラリと変わります。

　「悠」をより速く書くコツをお伝えします。「悠」を素早く書くためには、「点画を連続させる」書き方が一般的です。

　画数がそれほど多くないため、あまり点画を連続しすぎないようにした方が、文字の中に余白ができてゆとりのある印象になります。

行書での書き順を覚えよう

　「悠」は通常11画ですが、今回は8画で書く時の書き順画像をご用意しました。

　始筆(起筆)は露鋒で、楷書に比べると気持ち軽く入ることで行書らしい柔らかみのある線が出ます。

　また、また、行書の流れをより出すために、書き始めである1画目と2画目を繋げて書きました。

草書・隷書・篆書のお手本を見てみよう！

草書のお手本

　草書は画数が非常に少ないため、文字に余白を作りたいときに有効的な書風であります。

　比較的、草書には曲線が多いため、その曲線の膨らみ加減がどのくらいであるかにより、表現の多様性を生み出すことができます。

　また、点画を連続させることによってまとまりのある文字に魅せることができます。

　草書で「悠」を書くときのポイントは文字の上半分、あるいは下半分のいずれかを横に広げることです。

　個人的には、下半分を広げることがおすすめです。その結果、文字のスケールが大きく見えます。

隷書のお手本

　隷書は日本の紙幣で使われている書体です。お札を見てみると「日本銀行券」や「壱万円」といった文字が書かれていますよね。その書体が隷書です。

　他にもお店の看板やお菓子やお酒のパッケージなどにも使われているので、探してみると意外と身の回りで見つけることができる書体です。

　隷書の特徴は水平に書くこと、一定の速さで書き進め線の強弱をなくすことです。

　隷書で「悠」を書くときのポイントは、心を横長に平たくに書くことです。また、横線は気持ち長く、縦線は気持ち短く書くことにより、文字全体を横平らな印象にします。

篆書の見本を見てみよう！

　篆書はパスポートや印鑑(印章)で使われている書体で、漢字の中で最も古い書体です。パスポートの表紙に独特な字形で「日本国旅券」と書かれていますよね。その書体が篆書です。

　篆書は縦長の字形が非常に多く、線の太さも基本的には均一にします。鋭い印象の書体です。

　篆書で「悠」を書くときのポイントは、縦線を縦長に書くということです。心の最終画をやや縦長に配置することにより、縦長の印象がより強調されます。

　草書・隷書・篆書は、中国古典を学びながら、字形を覚えていきます。日本においては書道教室の先生が中国の古典を元にして臨書した作品をお手本にして学ぶことが多いです。