習字で「優」を書いてみよう!~楷書・行書・草書・隷書・篆書~
「楷書」で「優」の書き方をマスターしよう!
楷書はみなさんが小学校などではじめに習う書体であり、書の基本です。履歴書や宛名書きなど正しくキレイな字“美文字”が求められる場でも使われている書体です。そんな楷書での「優」の書き方をまずは覚えましょう!
「優」はスケールが大きく見えるようにはらいを長くするように意識して書きましょう。美しい文字に見せるポイントは3つ!
9画目以降のスケールを大きくみせるために、文字の上半分はできるだけコンパクトに書きます。
はらいの角度を変えることにより、文字に変化が付き、躍動感が生まれます。
17画目は、途中までは右下に向かって、最終箇所は右に向かってはらいます。その結果、文字が横に広がり、スケールが大きくなります。
これらのポイントを押さえて綺麗な「優」を書けるように練習してみましょう!
楷書での書き順を覚えよう
「優」の書き順はこちらを参考にしてください。
「行書」で「優」の書き方をマスターしよう!
行書は楷書を崩した書体で楷書よりも短時間で書けるという利点があります。
手紙や走り書きでメモを取る時など、素早く書きたいときに使える書体です。
行書のポイントは
- 見た目が曲線的になっている
- 一部が省略して書かれている場合がある
- とめ・はね・はらいの部分が変化する
など
「はらい」が「とめ」に変わっただけのほぼ楷書と同じものも、複数省略して書いた草書に近いものもどちらも行書になるため、崩し方によって文字の雰囲気はガラリと変わります。
「優」をより速く書くコツをお伝えします。「優」を素早く書くためには、「点画を連続させる」書き方が一般的です。ただ、画数が多い文字はあまり連続させすぎると、一文字の中の余白がなくなってしまいます。そのため、繋げすぎずに書くことが大切です。2から5箇所を連続させる程度に留めておきましょう
行書での書き順を覚えよう
「優」は通常17画ですが、今回は14画で書く時の書き順画像をご用意しました。
始筆(起筆)は露鋒で、楷書に比べると気持ち軽く入ることで行書らしい柔らかみのある線が出ます。
また、行書の流れをより出すために、楷書と差別化して、最終画は右下に流す形にしました。
草書・隷書・篆書の見本を見てみよう!
草書の見本を見てみよう!
草書は画数が非常に少ないため、文字に余白を作りたいときに有効的な書風であります。
比較的、草書には曲線が多いため、その曲線の膨らみ加減がどのくらいであるかにより、表現の多様性を生み出すことができます。
また、点画を連続させることによってまとまりのある文字に魅せることができます。
草書で「優」を書くときのポイントは3画目を上の方に配置することです。
楷書と行書では画数が多いのですが、草書になると画数が少なくなります。草書を書くときは少しでも文字のスケールを大きくするために、上下、あるいは左右に振り幅をとりましょう。
このお手本では、上下に振り幅をとりました。
隷書の見本を見てみよう!
隷書は日本の紙幣で使われている書体です。
お札を見てみると「日本銀行券」や「壱万円」といった文字が書かれていますよね。その書体が隷書です。
他にもお店の看板やお菓子やお酒のパッケージなどにも使われているので、探してみると意外と身の回りで見つけることができる書体です。
隷書の特徴は水平に書くこと、一定の速さで書き進め線の強弱をなくすことことがポイントです。
隷書で「優」を書くときのポイントは、横長に平たく魅せるために縦線を短く書くことです。
そして、決して右上がりにならないようにしましょう。
「優」のように複数横線がある場合は、1番下の線を長く書く傾向が見られます。最終画のはらいはできるだけ横に広げて、文字が横長に見えるようにしましょう。
篆書の見本を見てみよう!
篆書はパスポートや印鑑(印章)で使われている書体で、漢字の中で最も古い書体です。パスポートの表紙に独特な字形で「日本国旅券」と書かれていますよね。その書体が篆書です。篆書は縦長の字形が非常に多く、線の太さも基本的には均一にします。鋭い印象の書体でもあります。
篆書で「優」を書くときのポイントは、全体的に文字を縦長に書くということです。また、旁の画数が多いため、偏をできるだけ縦長になるように意識しましょう。
心の部分は、心臓の形からできています。できるだけ丸みを出すように意識しましょう。
草書・隷書・篆書は、中国古典を学びながら、字形を覚えていきます。日本においては書道教室の先生が中国の古典を元にして臨書した作品をお手本にして学ぶことが多いです。
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