能書(のうしょ)とは、書における高度な技術と教養を持った人のこと。能書家、書家ともいう。一般的には字を書くのが上手な人のことを指す。俗にいう書道家のこと。
今日の書道家のように職業として書道や習字を教える能書が誕生したのは江戸時代中期以降であると考えられており、それ以前の時代では字の上手い政治家や貴族を能書や手師(てし)と呼んでいた。日本を代表する能書に空海をはじめとする三筆や小野道風を始めとする三蹟などがいる。中国を代表する能書には、王羲之や初唐の三大家などがいる。