そうがな 草仮名

 草仮名そうがなとは、万葉仮名草書体で書いたもの。万葉仮名から平仮名へ発達する中間段階として9世紀中頃から使われていた。もともとは万葉仮名を早書きするために字体を崩したり省略したりしていたが、芸術性から複雑な字体の万葉仮名を草書化して単独で用いられるようにもなっていった。

 草仮名で書かれた作品として有名なものに『讃岐国解藤原有年申文』や小野道風藤原行成の『秋萩帖』がある。草仮名をさらに書き崩し、一つの字体に一つの音が使われるようになった結果、平仮名(女手)が生まれた。