顔真卿(がんしんけい)とは、唐の時代の政治家であり書家。初唐の三大家に顔真卿を加えて唐の四大家と呼ぶことがある。顔真卿は初唐以来書の模範とされていた王羲之の書のような上品で優美な書風に異を唱え、蔵鋒という執筆法を確立させた。その技法がよく表れているものに楷書で書かれた「顔勤礼碑(がんきんれいひ)」という作品がある。この大胆で力強い楷書の書風は顔法と呼ばれている。評価されるようになったのは近代になってからであるが、後の時代へ影響を与えた人物であると考えられている。
代表作に「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」や「顔氏家廟碑(がんしかびょうひ)」がある。