唐硯(とうけん)とは、中国で作られた硯のこと。産地や材質、硯の形などにより多くの種類がある。唐硯の中でも特に端渓硯(たんけいけん)、歙州硯(きゅうじゅうけん)、洮河緑石硯(とうがりょくせきけん)、澄泥硯(ちょうでいけん)の4つの硯が有名で四大名硯と呼ばれている。この他にも松花江緑石硯(しょうかこうりょくせきけん)や羅紋硯(らもんけん)といった硯もある。
唐硯全体の特徴としては装飾が豪華な場合が多いという点と、硯に天然石が持つ紋様が表れるという点がある。特に、後者の特徴は墨を磨る際に墨が磨りやすくなるものから墨を磨ることの妨げとなるものもある。