もっかん 木簡

 木簡もっかんとは、薄く削いだ木の板に文字を書いたもの。中国をはじめとする東アジアの諸国では、紙が普及するまでは木簡が主に用いられていた。木簡には政治や社会状況などが記されており、当時の社会情勢を知ることができる貴重な史料である。

 漢字の書体の一つである隷書は木簡が書かれる中で発展していったとされ、隷書に見られる波磔は木簡に字を書く際に木の木目に逆らうように書こうとして生まれたものであると考えられている。