横画の書き方

概要

 書道では、横線のことを横画(よこかく・おうかく)といいます。横画を書く時に、ただ何も考えずに線を引けばいいやと思ってはいませんか。横線にもちゃんとした書き順はありますし、書き方によって字が与える印象もがらりと変わります。ここでは横線の書き方を紹介します。

横画を書く時のポイント

 ポイントは三折法です。トン・スー・トンを意識しましょう。

 
漢字の1
  1. 起筆
     毛先が斜め45度程度になるように筆を入れます。このとき、穂先は線の上側になるように下ろします。何も考えずに筆を入れると締まりのない字になってしまいます。筆が下りたら一呼吸おいて送筆に移るようにしましょう。

  2. 送筆
     右に向かって真っすぐに線を引いていきます。ほんの少しだけ右上がりになるよう意識しましょう。線を引くときは力の強さは一定になるようにしてください。力が変わると線の太さが変化してしまいますし、筆が不安定となりガタガタした線になってしまいます。コツとしてはゆっくり一息で線を引くようにしてください

  3. 収筆
     書き終わりの部分まで来てもすぐに紙から筆を離してはいけません。筆の穂先をわずかに上向きにしてから筆で軽く紙を押さえます。このとき紙に強く押さえすぎると線に不自然な出っ張りができてしまいます。そして、左斜め上の方向を意識して静かに筆を持ち上げます。急いで上げてしまうと紙が筆にくっついて一緒に持ち上がったり、ハネのような表現になってしまったりするので焦らずゆっくり持ち上げるようにしましょう。

間架結構法を意識して書こう

 間架結構法(かんかけっこうほう)とは、点画の間隔や点画の組み立てを考えて字を構成することです。間架は点画と点画の間の空け方のことを指し、結構は点画の組み合わせや形の取り方を指します。

 横画では主に仰勢(ぎょうせい)・平勢(へいせい)・伏勢(ふせい)の三種類があります。仰勢は少し上に反り気味に書きます。平勢は横画の基本である一と同じです。伏勢は下に反るように書きます。このうち仰勢と平勢は主として短い画の時に用いられます。

 
漢字の3
   

 この三種類の横画の違いが最も表れている字が漢数字の三です。長さの違う横線を縦に三つ並べた字ですが、よく見るとそれぞれ線の向きが異なるのが見て取れると思います。一画目はやや上に反り、二画目はまっすぐに、三画目は明らかに下に反っています。一画目から仰勢、平勢、伏勢です。三本とも平勢だと味気ない字になってしまいます。三に限らず、春や美のような字でも同じことがいえます。

 間架結構法を意識して始筆の入れ方や、送筆の際の力の入れ具合を変えると、異なった趣のある横画を書くことができます。まずはいろいろな横画を書いて練習してみてください。