字のバランスを考えよう

目次

文字を書く場所を考える

 書道では字の形だけではなく、字が書かれている場所も重視されています。ですが、初心者の方にとっては枠線も目印も何もないまっさらな紙にバランスよく字を書くのはなかなか難しいことです。紙が大きくなればなるほど、もっと難しくなっていきます。

 凡そ習字や書道で上手く書けないと考えている方の失敗パターンは三種類だと思います。

  1. 字と字の間を詰めすぎてしまい、紙の上下どちらかに字が偏ってしまう
  2. 最初の文字を大きくしすぎて下の字が小さい(入りきらない)
  3. 最初の字を小さく書きすぎてしまい、下の方が広くあいてしまう

 いずれのパターンも、書こうと思っている字のバランスを意識していないことが原因です。書道、特に習字では限られた大きさの紙の中に文字を収めることが求められます。そのためには、無意識に文字の配分ができる感覚を身につけなければなりません。その訓練をする方法を紹介します。

バランスの良い字を書くためのポイント

原寸大のお手本を用意する

 ポイントは原寸大であるということです。紙とお手本の大きさに差があると、うまく字のバランスをとることができません。紙とお手本を照らし合わせて、紙のどの場所にどの字が置かれているのかを観察しましょう。

紙に折り目、マス目を付ける

 紙の中心線が一目でわかるように折り目を付けると非常に便利です。1~4文字を書こうと思っている場合は十字に、5文字以上書こうと思っているときは書こうと思っている文字の分だけ長方形のマス目を作るように折り目を付けてください。この時、しっかりと折り目を付けすぎると書くときに筆が引っかかってしまうことがあります。

 また、紙を折ることに抵抗がある人は中心線の場所に文鎮を置いたり、小さなマグネットを置いたりして目印をつけると良いでしょう。ただし、折り目に頼りっぱなしになるのは厳禁です。折り目はあくまで目安です。いつかは折り目をつけなくても書けるようになるのが望ましいですね。

マス目・罫線入りの下敷きを使う

 「下敷きについて」の記事で述べたように、マス目や罫線が書かれた下敷きを用いると枠線が紙に透けて見えるので文字の配分が簡単になります。どうしても紙を折りたくない人や折るのが面倒な人はこの下敷きを用いるのがおすすめです。下敷きも安価で手に入れることができます。

 ただしマス目の大きさは変わらないので、マス目に頼りすぎていると字の大きさが均一になってしまい、面白味がなくなってしまいます。折り目をつける時と同様、バランスよく書くための目安として考えてください。

立って書く

 中腰、あるいは立膝になって書きます。座って書く時よりも高い位置から見下ろすことになるので紙全体を見渡すことができます。人によっては効果が出にくい場合もあります。とはいえノーコストでできるので、一回試してみてはいかがですか。

名前を書く場所について

 自分の満足した字が書け、いざ名前を書こうと思った時に名前を書くスペースが無いとがっかりしてしまいますよね。

 対策としては、字を書く時に名前を書くスペースが残るよう意識して書く他ありません。それが難しいようであれば、あらかじめ名前を書く部分だけ紙を折っておきましょう。その場合、紙の中心も折った分だけ右にずれるので注意してください。どうしても折りたくない方は枠線入り下書きで名前の欄もあるものを使いましょう。他にも署名を落款印で済ますという手もあります。

 文字のバランスも慣れが必要です。感覚を掴むまではいろいろな方法を試して練習しましょう。