短冊に書いてみよう

目次

短冊とは

 現代だと短冊は七夕の時に願い事を書くためのものという認識があるようですが、もともとは字を書いたり付箋に使ったりする細長い紙のことです。「日本書紀」や「続日本紀」といった歴史書にも短冊の使用が見られたようですが、鎌倉時代後期から南北朝期に和歌や俳句を詠むときに使われるようになったと考えられています。

 書道では後者の目的で短冊を用います。短冊の大きさは36cm×6cmと七夕の短冊に比べて大きめです。

書き方について

 実は短冊に和歌を書く時にはちょっとした決まりがあります。趣味で書く場合は特にルールにこだわる必要はありませんが、知っておいて損はないでしょう。

短歌を書く時の決まり

 短歌の書き方で最も有名なものは「三つ折り半字がかり」というものです。全体を三等分(四等分という説も)したうちの上から最初の折り目までの部分に歌の題を書き、残りの下の部分に上の句と下の句を二行に分けて書きます。その際、一行目は最初の折り目に書き出しの文字が半分だけかかるように書きます。なぜ上の方を空けているかというと、その部分は歌の題を書く場所だからです。お題が無いときは空白にしておきます。

 一般的に第一、第三、第五句で墨継ぎをします。ですが、短歌のつながりや連綿などの関係によってそうならない場合もあります。最後に下の句の下に署名をします。書き終わりが上の句の最後の文字よりも下の位置(半字ほど)になるように書きます。書いた短歌が自作ではない場合の署名では「◯◯かく」、あるいは「△△の歌 ◯◯かく」と書きます

 短歌は、「三つ折り半字がかり」の他に散らし書きで書くこともできます。その際は、上の句と下の句で二段に分けて書くと綺麗に収まります。特に近現代の作品に見られる書き方です。

自作の短歌(自詠)を書く場合

 自作(自詠)のものを書くときは、上の句と下の句を揃えて書きますが、誰かが詠んだものを書くときは、下の句(二行目)を半字くらい下げて書きます。古くは女性が書いた場合も下の句は下げて書いていたようです。

俳句を書く時の決まり

 俳句にも決まりはありますが、和歌ほど厳密に守られてはいないようです。基本的に一行で書きますが、長い場合は二行や三行で書きます。書き出しは短歌と同じように上の方を空けておきますが、いきなり上から書いているものもあります。

 第一句と第三句で墨継ぎをします。第三句で筆に墨を含ませたら、そのまま署名まで書き上げます。

ポイント

 短冊を書く際に最も難しいものは字配りです。何も考えずに書いていくと下の方で字が詰まりすぎてしまい、署名するスペースすらなくなってしまうことがあります。短冊全体を見て、先のことを考えながら書いていくようにしましょう。