いたいじ 異体字

 異体字いたいじとは、同一の文字でありながら異なる形を持つ文字のこと。例えば島(しま)の異体字は嶋、気(き)の異体字は氣、館(たて)の異体字は舘、などのように、読み方や意味は一緒だが形が異なる字のこと。一般的には漢字のみを指すが、変体仮名も異体字に含まれることがある。

 異体字の中で規範として選ばれている字体を正字という。上記の例の場合異体字「嶋」の正字は「島」となる。言うなれば正字は異体字の反対語であるが、異体字は決して誤った字という意味ではない。

 書道では作品効果の一つとして用いることがある。